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資生堂 事業所内保育所「カンガルーム汐留」に続き、 11月に「カンガルーム掛川」オープン

資生堂は、明治5年(1872年)の創業で今年で145年目を迎えました。
現在は全世界でグループ会社は100社近くあり、2017年1月時点でグループ従業員約46,000人のうち国内では23,300人が働いています。そのうち女性は約19,400人で、83%です。従いまして女性の活躍無くして当社の発展はないと言っても過言ではありません。
女性の活躍支援に関連した制度は各社で固有のものがあると思いますが、当社では満3歳になるまでの間で、希望する期間に休業を認める「育児休業」制度を1990年10月に導入し、翌年10月には、子どもが小学校に入学するまで1日2時間以内で勤務時間を短縮することができる「育児時間」制度を導入しました。
2016年に育児休業を取得した社員数は1,440人ですが、育児休業を経て1年半以内に職場復帰している人が増えています。これらの施策の成果として、結婚、出産・育児の理由による女性の離職率が限りなくゼロに近づいています。その結果、平均勤続年数は男性18年、女性16年となっていてあまり差がなくなってきました。
そんな中で、首都圏に勤務する子育て社員の「仕事」と「育児」の両立支援として、事業所内保育所※1「カンガルーム汐留」を2003年9月にオープンし、今年で14年目を迎えました。待機児童問題が特に深刻な首都圏の事業所に勤務する社員を対象に、保育所に入れず職場復帰ができないということがないように、セーフティネットとして活用しています。
カンガルーム汐留は、本社機能を持つ資生堂汐留オフィスから数百メートルしか離れていないビルの1階で、JR新橋駅から5分程度の場所にあります。対象は0歳児から小学校入学前の乳幼児で定員数は34人です。「企業が連携して子育て環境を改善していく」という考えに基づき、定員のうち15人は近隣の企業(5社)へ定員枠として開放しています。
保育所が開いているのは、資生堂本社の営業日の朝8時から夜7時、延長保育は夜8時までです。スタッフは保育士だけでなく看護師と栄養士が常駐しています。また英会話教室、体操教室、リトミックを行っていますが、子どもたちは楽しみながら参加しています。

ハロウィンを楽しむ

当施設の利用者からは「安心して復職することができる」「子どもが近くにいて安心感がある」「迎えの時間が不要なため、仕事に集中できる」などの声があがっており、働き方の意識改革やワークライフバランスの実現に大きく貢献しています。
さらに本年11月には、資生堂工場のある掛川に企業主導型保育所※2「カンガルーム掛川」をオープンする予定です。

保育園内の様子

英語絵本の読み聞かせ

※1 事業所内保育所
企業内または事業所の近辺に用意された、育児中の従業員向けの保育施設のこと。 小さなお子様を育てながら働く従業員が安心して働けるようにすることを目的としており、企業が、専用の保育園を用意することで産後のお母さんも比較的早く職場に復帰でき、子どもが比較的小さなうちから育児と仕事の両立を図ることができます。

※2 企業主導型保育所
政府の企業主導型保育事業による費用の助成を受けて、企業が主として従業員向けに設立・運営する認可外保育所。延長・夜間・休日保育や短時間の利用など、多様な働き方に応じた柔軟な保育を提供します。複数の企業が共同で設置することができ、他企業との共同利用や地域住民の子どもの受け入れができます。

2018.4掲載

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