三菱製紙販売 次の世代の子どもたちのために
1987年のWCED(環境と経済に関する世界委員会)で提唱された「持続可能な開発」という概念は、「将来の世代のニーズを損なうことなく、現在の世代のニーズを満たすこと」をいいます。紙はビジネス、生活に欠かせないものですが、紙には2つの循環サイクルがあります。再生紙に代表される「紙の循環サイクル」と、紙の製造・使用で排出されたCO2が木の生長過程で固定される「森の循環サイクル」です。森林は、適切な管理や周囲の環境・社会への配慮が十分に行われることで将来も利用し続けられる資源です。紙製品の販売を主力事業とする三菱製紙販売にとって、森林の多様な役割・機能の維持や、森林の持続可能な経営および保全の強化に取り組むことは、社会的な要請に応えることでもあります。その解決策の一つが森林認証制度です。森林認証制度
適切に管理された森林と、そこから生産された木材や木材製品(紙を含む)の加工・流通プロセスを評価・認証しマークを付けます。マークが付いた持続可能性に配慮し地域社会の利益にもかなう木材や製品を購入することで、消費者が世界の森林保全を間接的に応援できる仕組みです。いくつかの森林認証制度の中で、最も早くスタートしたFSC(R)は世界共通の原則・基準で第三者機関が審査するシステムで、最も信頼性が高いといわれています。FSC認証には2種類あり、適切に管理された森を認証するFM認証と、木材の加工・流通段階の適切な管理を認証するCOC認証があります。FSC認証製品は紙製品の他にも住宅建材や家具、文房具など多岐にわたる製品・素材に展開されています。 ※FSC(R)C011851は三菱製紙販売のライセンス番号
2002年に三菱製紙販売は、国内流通業界では初めてFSCのCOC認証を取得しFSC森林認証紙の販売を開始しました。紙の商社として責任ある供給を行うことは当然ですが、利用する方たちへ情報発信し、この意義が社会全体に広がることを願っています。そのために当社は「FSC応援プロジェクト」を運営しています。
FSC応援プロジェクト http://shitte-erabo.net
まず、FSCについて知ることから始め、共感していただけたらFSCマークのついた製品を選ぶことで応援して下さいとお願いしています。FSC認証取得企業へのインタビュー、こんなところでFSCマークを発見したというレポート、イベントのレポートなど楽しいコンテンツを用意しています。FacebookやTwitterなどのSNS、ブログでも情報発信しています。東京都檜原村にあるFM認証の森でのキャンプや出張セミナーには読者にも参加していただきました。「次の世代の子どもたちのために」をキーワードに、三菱製紙販売は事業を通して、森を守り、人類と動物たちが共に、将来も豊かな森のめぐみを受けることができるよう取り組んでまいります。
2016.5掲載