人権全般
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人は見た目!と言うけれど
~私の顔で、自分らしく~著者 外川 浩子
出版 岩波書店
定価 860円
発行 2020年11月20日 - もし自分の顔に、目立つあざや傷あとがあったら…? そうした症状をもつ人たちが直面する、いじめや差別などの困難――見た目問題。当事者と共に悩み、失敗をくり返しながら解決に取り組んできた著者が、脱毛症、口唇口蓋裂、アルビノなど様々な症状の人たちの体験を伝え、家族や先生など周りの人はどう関係を築けばよいのかを考える。
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多様性との対話
~ダイバーシティ推進が見えなくするもの~著者 岩渕 功一
出版 青弓社
定価 1,600円
発行 2021年3月26日 - LGBT、ジェンダー、移民、多文化共生、視覚障害者、貧困、生きづらさ、当事者研究、インターセクショナリティ、教育実践――様々な分野の多様性との対話を通して、それらが抱える問題点を批判的に検証し、差別構造の解消に向けた連帯と実践の可能性を探る。
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日常生活に埋め込まれたマイクロアグレッション
~人種、ジェンダー、性的指向:マイノリティに向けられる無意識の差別~著者 デラルド・ウィン・スーマイクロアグレッション研究会
出版 明石書店
定価 3,500円
発行 2020年12月18日 - 現代社会には今なお根深い差別が存在する。「あからさまな」差別と対比され、あいまいな、無意識で見えにくいが重大な結果をもたらす差別を「マイクロアグレッション」として明確に位置づけ、その内容・メカニズムや影響、対処法を明らかにした、いま必読の書。
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マイノリティ問題から考える社会学・入門
~差別をこえるために~著者 西原 和久 / 杉本 学
出版 有斐閣
定価 2,200円
発行 2021年3月31日 - 近代化の中で生じる社会問題のなかで、根強く残る現代的な課題が差別問題である。本書はさまざまなマイノリティ問題を取り上げつつ、社会学が問うべきその問題の論点を深め、学問的な議論の世界へといざなう。初学者に向けていま求められる入門教科書。
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日本のSDGs
~それってほんとにサステナブル?~著者 高橋 真樹
出版 大月書店
定価 1,600円
発行 2021年3月15日 - 真に持続可能な社会のために、「ロゴだけ」ではない本質を見極める目が市民にも必要。 各分野の現状と事例を通じて問題提起する。
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コーヒーで読み解くSDGs 著者 Jose川島良彰 / 池本 幸生 / 山下加夏
出版 ポプラ社
定価 1,700円
発行 2021年3月17日 - あたなの知らない、コーヒーとSDGsの世界。コーヒー、経済、開発援助の専門家3名がいざなうコーヒーで未来を変える旅。コーヒーには、SDGsのアイデアがあふれている!
#コーヒー危機と世界経済
#コーヒーがもたらす健康と福祉
#コーヒー生産とジェンダー平等
#コーヒーが生み出す働きがい
#コーヒーで守る海、陸の豊かさ
#コーヒーで平和と公正を
SDGsは、環境、経済、社会に関わる17の目標を掲げていますが、それらの目標は、コーヒー業界がSDGs以前から取り組んできた課題の縮図でもあります。大学教授、国際NGOの元職員、コーヒーハンターという3人の著者がコーヒーを通してSDGsを紐解き、解説していくことで、誰もがコーヒーを通じてSDGsに貢献できることに気付く。コーヒーの価値観を変え、SDGsを理解できるこれまでにない一冊。
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ヘイトスピーチと対抗報道 著者 角南 圭祐
出版 集英社
定価 880円
発行 2021年4月16日 - 2016年の「ヘイトスピーチ解消法」施行以後、過激なヘイトスピーチデモは減る一方、ネット上での差別発言はいまだ横行している。その背景にはいわゆる「官製ヘイト」や歴史修正主義があることは見逃せない。
本書は、「共同通信ヘイト問題取材班」としてヘイトスピーチデモの現場で取材を重ねてきた著者が、メディアはそれとどのように向き合ってきたのかを検証。
日韓の戦後補償問題を長年追い続けてきた著者だからこそミクロとマクロ両方の視点からの解説が可能となった、「ヘイトスピーチ問題」の入門書である。
「“中立”を掲げた無難な報道に逃げ込まず、ヘイトクライム・レイシズムに本気で抗うための一冊。」-フォトジャーナリスト安田菜津紀氏推薦!
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無意識のバイアス ~人はなぜ人種差別をするのか~ 著者 ジェニファー・エバーハート
訳者 山岡 希美
出版 明石書店
定価 2,600円
発行 2020年12月30日 - わたしたちは見て判断するのではない。判断して見ているのだ。
悪意の有無に関係なく存在する偏見、バイアス。それがいかにして脳に刻まれ、他者に伝染し、ステレオタイプを形作っているかを知ることなしに人種差別を乗り越えることなどできない。米国の学校・企業・警察署の改革に努める心理学者が解く無意識の現実とは。
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身の回りから人権を考える80のヒント 著者 武部 康広
出版 解放出版社
定価 1,600円
発行 2020年12月20日 - 日常にある身近な出来事のなかから、差別や人権に関するテーマや課題を解説。JA滋賀で長年にわたり人権研修を担当してきた著者、珠玉の1冊。
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ヤングケアラー わたしの語り ~子どもや若者が経験した家族のケア・介護~ 著者 澁谷 智子
出版 生活書院
定価 1,500円
発行 2020年11月7日 - 多様にあるケアの経験を、当事者だった7人が書き下ろした、それぞれの「わたしのストーリー」。
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SDGs ~危機の時代の羅針盤~ 著者 南 博 / 稲場 雅紀
出版 岩波書店
定価 820円
発行 2020年11月20日 - 地球1個分のキャパシティを超えない「続く世界」を目指す17のゴール。2030年の期限まで10年を切り、パンデミック下の今こそ、危機の時代の羅針盤としてその真価が問われている。日本政府の交渉官と開発・環境関係のNGO代表とが、SDGsのイロハ、交渉秘話、SDGsの現状、プロが見たその強みと展望などを漏れなく紹介する。
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13(サーティーン) ~ ハンセン病療養所からの言葉~ 著者 石井 正則
出版 トランスビュー
定価 2,900円
発行 2020年3月30日 - 「指は曲がっていても天をさすには少しの不自由も感じない」(志樹逸馬)隔離の中で生まれた詩と失われゆく記憶を残すために明治以降、約90年続いた隔離の歴史。全国に13ある国立ハンセン病療養所には、その記憶を色濃く残した「風景」とその中でしか生まれえなかった「言葉」がある。8×10や35mmのフィルムカメラを携えて、各地を訪れた石井正則はそこで感じた「空気」を写真に収めてきた。写真と入所者の方々の詩で綴る、療養所の姿。カラーフィルムで撮影した約100点の写真に、入所者の方々の力強い詩 23篇を掲載。木村哲也氏(国立ハンセン病資料館学芸員)による、ハンセン病政策と療養所の歴史についての解説も収録する。
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赤ちゃんポストの真実 著者 森本 修代
出版 小学館
定価 1,500円
発行 2020年7月5日 - やむなき事情で育てられない赤ちゃんを病院が匿名で預かる。その後、特別養子縁組を目指す。2007年に慈恵病院が開設したのが「赤ちゃんポスト」である。「命を救う」という理念のもと10年以上運用されてきたが、同病院に続く施設は現れない。法整備も進まない。内情を知ると一筋縄ではいかないことがわかる。
「匿名」という壁をこえ、地元記者が細い糸をたどるようにポストに預けた母、預けられた子を訪ねた。また数多くの医療・福祉関係者や熊本市長や県知事にもあたった。賛否ではなく、赤ちゃんポストが照射する「真実」をひたすら拾い集めたルポルタージュ。
母はなぜ我が子を赤ちゃんポストに預けたか――。
その背景を取材した著者の本作品からは、日本社会の「歪み」が見えてきます。
ポストへの理解を深めるだけでなく、出産という選択を迫られた母親たちの心情を知る上でも、必読の一冊です。
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レイシズム 著者 ルース・ベネディクト
出版 講談社
定価 920円
発行 2020年4月10日 - 日本人論の「古典」として読み継がれる『菊と刀』の著者で、アメリカの文化人類学者、ルース・ベネディクトが、1940年に発表し、今もロングセラーとなっている RACE AND RACISMの新訳。
ヨーロッパではナチスが台頭し、ファシズムが世界に吹き荒れる中で、「人種とは何か」「レイシズム(人種主義)には根拠はあるのか」と鋭く問いかけ、その迷妄を明らかにしていく。「レイシズム」という語は、本書によって広く知られ、現代まで使われるようになった。
「白人」「黒人」「黄色人種」といった「人種」にとどまらず、国家や言語、宗教など、出生地や遺伝、さらに文化による「人間のまとまり」にも優劣があるかのように宣伝するレイシストたちの言説を、一つ一つ論破してみせる本書は、70年以上を経た現在の私たちへの警鐘にもなっている。
訳者は、今年30歳の精神科医で、自らの診療体験などから本書の価値を再発見し、現代の読者に広く読まれるよう、平易な言葉で新たに訳し下ろした。
グローバル化が急速に進み、社会の断絶と不寛容がますます深刻になりつつある現在、あらためて読みなおすべきベネディクトの代表作。
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国際人権入門 ~現場から考える~ 著者 申 惠丰
出版 岩波書店
定価 800円
発行 2020年8月20日 - 日本社会で現実に起きている事件を題材に、発展を続ける国際人権法の豊かな世界を解説した実践的入門書。
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[改訂増補]パワハラ・セクハラ・マタハラ相談はこうして話を聴く
~こじらせない!職場ハラスメントの対処法~著者 野原 蓉子
出版 経団連出版
定価 1,300円
発行 2020年10月1日 - ハラスメントについて相談されたときの、ヒアリングの仕方、相談相手の信頼を得られる話し方、解決に至るステップなどについて成功例、失敗例、改善例を交えて紹介しています。
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認知症の人が「さっきも言ったでしょ」と言われて怒る理由
~5000人を診てわかったほんとうの話~著者 木之下 徹
出版 講談社
定価 880円
発行 2020年8月21日 - 認知症に脳トレは効きません。
いまのところ、認知症が治る薬もありません。でも、「認知症になる=絶望」ではありません。
認知症1000万人時代を迎えようとするいま、 認知症とともに、「よりよく生きる」備えをするための一冊。
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パワハラ問題 ~アウトの基準から対策まで~ 著者 井口 博
出版 新潮社
定価 880円
発行 2020年10月17日 - アウトとセーフの境界はどこにあるのか。被害を受けたら、被害を訴えられたらどうするのか。
経営者や管理職に限らず、誰もが被害者、加害者になりうる「パワハラ問題」。2020年6月からは「パワハラ防止法」も施行されたが、中身を理解している人は少ない。
過去、1000件以上のハラスメント相談を受けてきた弁護士が、この法律を徹底解説したうえで、予防策や危機管理、過去の判例まで詳述。全組織人必読の書。
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ルポ 不機嫌な老人たち 著者 林 美保子
出版 イースト・プレス
定価 860円
発行 2020年8月12日 - 定年後は、年金でのんびりとした老後を、というのはもはや過去のこと。長すぎる老後、敬老意識の希薄化、早すぎる技術革新、コミュニティー・家庭の崩壊、経済的不安定……、かつて経験したことのないような急激な社会変化の中で戸惑い、傷つき、苛立つ老人たち。
当たり前としてきた価値観がことごとく否定され、「暴走老人」、「困った高齢者」、「わがまま老人」といった言葉で揶揄され、社会問題としてセンセーショナルに取り上げられる、彼らの本当の胸の内とは。その被害と実情を、被害者、専門家、高齢者への丹念な取材から読み解く。
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正義を振りかざす「極端な人」の正体 著者 山口 真一
出版 光文社
定価 760円
発行 2020年9月16日 - 最も炎上を巨大に、深刻なものにするのは、ネットメディアでなければまとめサイトでもない。実は、テレビなどのマスメディアなのである。
ここに興味深い研究結果がある。帝京大学准教授の吉野ヒロ子氏による炎上認知経路に関する分析の結果、炎上を知る経路として最も多かったのはテレビのバラエティ番組(58.8%)だったのだ。一方、ツイッターは23.2%にとどまっている。
つまり、炎上とはネット上の現象にもかかわらず、実際にはマスメディアが最も広く拡散させて「極端な人」に情報を届けているということがいえる。さらに、マスメディアは、炎上したことを取り上げてより厳しく追及する役割も果たしている。