「戸籍」人権の視点から考える
-
著者 反差別国際運動(IMADR)
出版 反差別国際運動(IMADR)
定価 1,500円
発行 2023年11月8日
日本の戸籍制度は固有で、他国の住民登録制度とは大きく異なります。日本国籍者であることを前提にし、戸主単位で作られ、その家の系譜の記録にもなるこの制度は、特定のマイノリティ集団への差別に加担してきたのではないでしょうか。
例えば、戸籍に記載された本籍地や家族関係を調べることで、これまで数えきれないほどの部落差別が行われてきました。日本も加入している国際人種差別撤廃条約の第一条は、差別の根拠の一つに世系(血統や系譜)を定義しており、国連は、部落差別は世系に基づく差別であると見解を出しています。
戸籍制度はどのような目的で作られ、どのような役割を果たしながら、現在に至るまで維持され機能してきたのでしょうか。どのような問題をもたらしてきたのでしょうか。反差別国際運動は、戸籍制度の歴史を振り返り、この制度がもたらす問題に取り組んできた研究者および活動家に議論をしていただくことで、現代社会における「戸籍制度」を人権の視点から実践的に明らかにする連続講座を2022年に開催しました。