ひろげよう人権|東京人権啓発企業連絡会

書籍紹介

お薦めする人権関係図書です。書籍紹介の「内容の概略」は出版社の紹介文を引用しています。
書籍の価格は、定価(本体)+税になります。

人権全般

在日という病
~生きづらさの当事者研究~
著者 朴 一(パク イル)
出版 明石書店
定価 2,200円
発行 2023年10月31日
在日コリアン三世として日本で生まれた著者は、どのような生きづらさを感じてきたのか。
65年にわたる在日生活史を、生まれ、結婚、就職、入居から国籍条項、参政権、メディア発信とバッシングなどのトピックで分析、記述する。
排除と同化を突き付けられる中、受容して生きなければならない「在日という病」の本質に迫る当事者研究。
アイヌもやもや
~見えない化されている「わたしたち」と、そこにふれてはいけない気がしてしまう「わたしたち」の。~
著者 北原 モコットゥナシ
(漫画) 田房 永子
出版 303 BOOKS
定価 1,600円
発行 2023年12月12日
日本の民族的マイノリティであるアイヌ。北海道が舞台のドラマでもその姿を目にすることはめったになく、教科書に載っているのも民族衣装を着た姿ばかり。非アイヌにとって、今を生きるアイヌの姿は、まるで厚い「もや」の向こう側にあるかのようです。アイヌは、どんなことに「もやもや」を感じているのか? その「もやもや」はどこから来るのか? 無知・無理解や差別の構造、そしてマイノリティとマジョリティの関係など、北原モコットゥナシが様々な視点から考察してゆきます。
関東大震災 朝鮮人虐殺の真相
~地域から読み解く~
著者 関原 正裕
出版 新日本出版社
定価 1,800円
発行 2023年7月1日
百年前の痛ましい出来事。教科書には、"流言が広がる中、自警団などにより殺傷された"などとある。では流言はなぜ流れ、また自警団とはどういう人々だったか。事実を認めず真相を「歴史家がひもとく」などとする政治家もいる中、埼玉で真実を探求してきた歴史家が、具体的物証とスケール大きな時代把握で解き明かす!
聞き取り もうひとつの隔離
~ハンセン病療養所附属保育所に収容された子どもたちの人生~
著者 福岡 安則
出版 解放出版社
定価 3,000円
発行 2023年9月30日
ハンセン病問題にとりくむ社会学者が、療養所附属保育所で育った人を中心にハンセン病罹患者の家族から聞き取った苦悩の半生を記録。
ルポ無料塾
~「教育格差」議論の死角~
著者 おおたとしまさ
出版 集英社
定価 960円
発行 2023年12月15日
教育格差は絶対悪なのか?
機会の平等が実現された先にある「本当の地獄」とは?
経済的に余裕のない家庭の子どもに勉強を教える「無料塾」は、学歴が収入や地位に直結する現代で子どもを救う存在となっている。一方、無料塾は重大な問いを社会に投げかける。生育環境による教育格差を埋めることは重要だが、受験戦争のさらなる先鋭化に加担することにならないか。
また、仮に機会の平等さえ実現したら、そのなかで競争に負けた者は自己責任でいいのか。さまざまなタイプの無料塾への取材からそれぞれのジレンマをあぶり出し、これまでの教育格差の議論で見落とされてきた死角に光を当てる、迫真のルポルタージュ。
レビー小体型認知症とは何か
~患者と医師が語りつくしてわかったこと~
著者 樋口 直美
   内門 大丈
出版 筑摩書房
定価 860円
発行 2023年12月5日
著者の樋口は、50歳で「若年性レビー小体型認知症」と診断されたが、41歳の時にうつ病と誤診されて治療で悪化した経験がある。この本では、この病気に精通する内門医師と、この病気の早期発見のポイント、幻視や睡眠障害への対応、薬についての知識や治療で気をつけること、アルツハイマー病との違い等、ケアする側や高齢化社会では誰もが知っておくべきことを徹底的に語る。「認知症になったら人生終わり」ではなく、希望がある病気であることを伝えたい。
チャットGPT vs. 人類
著者 平 和博
出版 文藝春秋
定価 900円
発行 2023年6月20日
存在しない論文や、危険な健康アドバイスなど、回答内容の「もっともらしいデタラメ」ぶりも、波紋を広げている。
AIが現実には存在しない事柄などを回答する現象は「幻覚」と呼ばれる。「幻覚」の原因はAIの仕組みにある。AIは学習内容から、質問に対して最も可能性の高い単語のつながりを回答として出力しており、「正しさ」「適切さ」を判断しているわけではないのだ。本書は、子供(教育)から大人(ビジネス)まで、我々の日常生活を根底から変えうるテクノロジーの「凄さ」と「怖さ」を知るための必読書だ。
外国人生徒と共に歩む大阪の高校
~学校文化の変容と卒業生のライフコース~
著者 山本 晃輔
   榎井 縁
出版 明石書店
定価 2,600円
発行 2023年6月1日
全国的に外国人生徒の高校進学率は上昇したものの、中退率は高止まりする等、いまだ学校現場での課題は多い。本書は大阪の「枠校」の調査・分析結果を整理することから高校における外国人生徒を受け入れるための論点を洗い出し、日本の目指すべき方向を模索する。
絶対成果の出るオドロキの社員研修
著者 山口 しのぶ
出版 幻冬舎メディアコンサルティング
定価 900円
発行 2023年5月23日
4000回以上のセミナー実績と参加者満足度98%を誇る著者が解説する『確実に社員の能力を高められる研修』とは。社員研修を成功させるためには、テーマを絞り、研修スタイルや研修代行会社を見極める!
わたしたちはここにいる
~マイノリティが、集まり、語り合う~
著者 人権ネットワーク・東京監
出版 解放出版
定価 2,500円
発行 2023年8月31日
「障害者」「人種/民族/部落」「ジェンダー/戸籍/DV被害」「貧困/ホームレス」の諸問題をマイノリティ同士が討議した記録。
本書では「障害者」「人種/民族/部落」「ジェンダー/戸籍/DV被害」「貧困/ホームレス/階級」に関する諸問題を、のべ100名のマイノリティ当事者が4日間計20時間以上討議し、問題の所在と共闘のあり方を模索する。
ヘイトをのりこえる教室
~ともに生きるためのレッスン~
著者 風巻浩、金迅野
出版 大月書店
定価 1,700円
発行 2023年7月24日
多様性や人権が語られる反面、新たな形の差別や偏見が社会をむしばむ。
そんな時代を生きる若者たちに、大人は何を伝えられるだろう。
反差別と多文化共生教育に取り組む2人からのメッセージ。
国籍と遺書、兄への手紙
~-ルーツを巡る旅の先に~
著者 安田菜津紀
出版 ヘウレーカ
定価 1,900円
発行 2023年5月8日
なぜ父は出自を語らなかったのか
フォトジャーナリスト安田菜津紀がつづる、自身のルーツをめぐる物語。
父は在日コリアン2世だった。
父の死後に知ったその事実に、著者のアイデンティは大きく揺れ動く。
自分はいったい何人なのだろう。父はなぜ語らなかったのだろう――。
朝鮮半島からやってきた祖父母も、その子どもである父も、歳の離れた兄も、もうこの世にはいない。
手がかりがほとんどないなかで、祈るような気持ちで資料を取り寄せ、わずかな痕跡をたどってかれらがかつて住んでいた地を歩き、交流のあった人の話に耳を傾ける。
その旅でしだいに見えてきた家族の在りし日の姿を胸に抱きながら、目の前の現実を取材する日々。
現在と過去を往還するなかで、ときに気分が沈みそうになっても、多くの人との出会いにより、著者は自らの向かうべき道を見出していく。
貧困、災害、難民、ヘイトクライムなどの取材を通して、人々の声を伝え続けてきた著者が、自らのルーツに向き合い、大きな気づきを得て、あらためて社会のありかたを問いかける渾身の作。
「戸籍」人権の視点から考える
著者 反差別国際運動(IMADR)
出版 反差別国際運動(IMADR)
定価 1,500円
発行 2023年11月8日
日本の戸籍制度は固有で、他国の住民登録制度とは大きく異なります。日本国籍者であることを前提にし、戸主単位で作られ、その家の系譜の記録にもなるこの制度は、特定のマイノリティ集団への差別に加担してきたのではないでしょうか。
 例えば、戸籍に記載された本籍地や家族関係を調べることで、これまで数えきれないほどの部落差別が行われてきました。日本も加入している国際人種差別撤廃条約の第一条は、差別の根拠の一つに世系(血統や系譜)を定義しており、国連は、部落差別は世系に基づく差別であると見解を出しています。
 戸籍制度はどのような目的で作られ、どのような役割を果たしながら、現在に至るまで維持され機能してきたのでしょうか。どのような問題をもたらしてきたのでしょうか。反差別国際運動は、戸籍制度の歴史を振り返り、この制度がもたらす問題に取り組んできた研究者および活動家に議論をしていただくことで、現代社会における「戸籍制度」を人権の視点から実践的に明らかにする連続講座を2022年に開催しました。
だれも私たちに「失格の烙印」を押すことはできない
著者 キム・ウォニョン
訳者 五十嵐真希
出版 小学館
定価 1,800円
発行 2022年12月14日
すべての生には価値があり、美しい
韓国のベストセラー日本上陸!
2018年「今年の人権書」受賞
ソウル大卒の弁護士、俳優、そして骨形成不全症のため車いすユーザーの著者が、障害者や人とちがった容姿や性的指向の人々など「失格の烙印」を押されがちな人生には、価値があって美しいことを、理性的に論理的に弁論します。
「すべての人に尊厳がある」といわれても、それは現代社会ではあまりに当たり前のことで、深く考えることはないかと思います。しかし、著者は、「すべての人に尊厳があるとしたらその根拠はなにか?」を深く思索し、古今東西の事例や書物からひも解きます。
読み終わったときには、人生観がガラリと変わるはずです。
「ロングフルライフ(不当な生)訴訟」「合理的配慮」
「ジョゼと虎と魚たち」「コーダ」
「ディボティー(障害のある身体への欲望)」「三島由紀夫」…
さまざまなキーワードから現代を俯瞰する、画期的な人文書の誕生です。
外国にルーツをもつ子どもたちの学校生活とウェルビーイング
~児童生徒・教職員・家族を支える心理学~
著者 松本真理子
出版 遠見書房
定価 2,000円
発行 2023年3月6日
新しく日本に暮らす外国にルーツをもつ子どもたちへの支援
未来につながる幸福のために
多様化,グローバル化,労働人口の減少など産業構造の変化を背景に増加傾向にある「外国人児童」。子どもたちは幸せなのでしょうか? 親は子どもたちにどんな未来を歩ませたいと考えているのでしょうか? どんな夢や希望を持っているのでしょうか?この本は,外国にルーツをもつ子どもたちの学校生活についての心理学的な調査や臨床心理支援をもとに,子どもたちの心のありようや現実を〈ウェルビーイング〉をキーワードに解き明かし,よりよい未来につながる提言を行ったものです。
子どもたちや保護者などの大規模調査や描画検査,心理検査を通して,子どもたちのこころの内面に迫った本書は,多くの教職員,支援者たちに読んでもらいたい1冊になりました。
ロマ民族の口述伝承
~童話・笑話・怪談・猥談・物語~
著者 金子マーティン
出版 三一書房
定価 2,200円
発行 2023年1月31日
ナチス体制下においてロマ民族はユダヤ民族同様に人種差別と殲滅を被った。
その差別と迫害が第二次大戦後も間断なく続行しているのが現実だ。
本書は30編のロマ民族の口述伝承を収録し、それぞれに偏見や差別を克服するための「注釈」を付す。
人権デュー・ディリジェンスの実務
著者 大村恵実
   佐藤暁子
   高橋大祐
出版 きんざい
定価 2,000円
発行 2023年3月13日
「ビジネスと人権」をライフワークとして取り組む3名の弁護士の知識・経験を結集! 技能実習生などの外国人労働者、男女賃金格差、コロナ危機を通じた貧困の拡大、気候変動紛争、顔認証技術、開発と汚職、地政学リスク、サプライチェーン調査、救済メカニズム、ステークホルダー対話――
企業関係者が悩みを抱くことが多い個別の人権課題対応や人権DDの実践ステップをQ&A形式で解説。
差別の教室
著者 藤原章生
出版 集英社
定価 1,000円
発行 2023年5月17日
人の心に貼りつく差別の「種」は、いつ、どこで生まれるのか。
死にかけた人は差別しないのか――?
新聞社の特派員としてアフリカ、ヨーロッパ、南米を渡り歩いてきた著者は、差別を乗り越えるために、自身の過去の体験を見つめ、差別とどう関わってきたか振り返ることの重要性を訴える。
本書では、コロナ禍の時期に大学で行われた人気講義をもとに、差別の問題を考え続けるヒントを提示。
熟練のノンフィクション作家が世界を旅して掘り下げる、新しい差別論。
心理的安全性 最強の教科書
著者 ピョートル・フェリクス・グジバチ
出版 東洋経済新報社
定価 1,700円
発行 2023年3月17日
職場のストレスがなくなる!
意見やアイデアが飛び交う!
生産性&成果がアップする!!
注目のマネジメントキーワード
「心理的安全性」を高めるための「考え方」と「行動」がこれ1冊でわかる決定版!
Google元アジア・パシフィック人財・組織開発責任者が日本のビジネスパーソンのために書き下ろした
「チームが最高の成果を生む61の鉄則」
福田村事件
~関東大震災・知られざる悲劇~
著者 辻野弥生
出版 五月書房
定価 2,000円
発行 2023年6月24日
四国から千葉へやってきた行商人達が朝鮮人と疑いをかけられ、正義を掲げる自警団によって幼児、妊婦を含む9名が惨殺された。映画『福田村事件』(森達也監修)が依拠した史科書籍。長きに渡るタブー事件を掘り起こした名著。
【森達也監督の特別寄稿付き】

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