女性・性差別
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〈共働き・共育て〉世代の本音
~新しいキャリア観が社会を変える~著者 本道 敦子
山谷 真名
和田 みゆき
出版 光文社
定価 880円
発行 2024年3月21日
- 男性育休や働き方改革が企業の重要課題となった現代。しかし、すべてのケアワークを妻に担わせて会社の仕事だけに時間をつぎ込んできた男性が大方を占めるマネジメント層と、これからの時代を担うミレニアル世代とでは、そのキャリア感に大きな隔たりがある。本書は〈共働き・共育て〉を志向するミレニアル世代にインタビュー調査を行い、仕事と子育ての両立、そのための様々な障害にどう対処しているかの事例を多数紹介。企業の経営陣、人事担当者にとってはもちろん、両立に悩むデュアルキャリア・カップル当事者のヒントにもなる本。
【解説・佐藤博樹東京大学名誉教授】
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女性不況サバイバル 著者 竹信 三恵子
出版 岩波書店
定価 1,000円
発行 2023年7月20日
- コロナ禍の下、ケア的労働を担う女性たちの雇用危機はいかに無いことにされ、放置されてきたのか。社会に埋め込まれた「不可視化と沈黙」を生み出す「六つの仕掛け」を丹念に洗い出し、当事者たちの懸命の模索をたどる。
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10代から知っておきたい
女性を閉じ込める「ずるい言葉」著者 森山至貴
出版 WAVE出版
定価 1,500円
発行 2023年1月19日
- twitterで大きな反響を呼んだ話題書、待望の新刊!!
差別を考える社会学者が、女性が浴びせられがちな「ずるい言葉」から逃れる手がかりを伝授!
「女性の割には話が通じるね」
「子どもがいないからできることだね」
「女の子に淹れてもらったお茶はおいしい」「そんな恰好してるのも悪いんじゃない?」「その年まで独身なら結婚(出産)は考えてないんでしょ?」
「女を捨ててるね」
日頃から社会でもSNSでもよく耳に、そして目にする言葉です。
でも、なんだかモヤモヤしませんか?
そしてモヤモヤしつつも「まったく的外れではないし……」と受け入れてたり、あるいは聞き流してしまったりしていませんか?これらはすべて、女性を勝手に区別したり、枠にはめこもうとしたりする「ずるい言葉」です。こうした言葉がなぜ人の口から発せられてしまうのか、そこにどんな意図や背景があるのかを、気鋭の社会学者が丁寧に分析・考察していきます。また、そういった言葉を浴びせられてしまったとき、どのように考え、対処したらいいのかについてのヒントも、各項目ごとにまとめています。
刊行直後からSNSで多くの共感の声を集めた前著、『10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」』にならい、理解を深めるための関連用語を解説するとともに、本書ではさらに、著者がこうした言葉について考えるきっかけとなった関連書籍も紹介します。
まだまだ日本では、「女性=社会的弱者」。「女性」であるという理由で“こうあるべき”を押し付けられたり軽視されたりしないよう、自由に生きられるヒントをお伝えしていきます。
また、言ってしまいそうな側にいる人たちにもぜひ読んでほしいと思います。
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職場で使えるジェンダー・ハラスメント対策ブック
~アンコンシャス・バイアスに斬り込む戦略的研修プログラム~著者 小林敦子
出版 現代書館
定価 2,000円
発行 2023年6月8日
- お茶くみや受付係、秘書等の補佐的な仕事をさせられる、リーダーとしての経験を積ませてもらえない……。
そんな「性役割に関するハラスメント」、すなわちジェンダー・ハラスメントを防止する研修をおこなってきた著者が、組織におけるジェンダー・ハラスメントの実態を分析し、対策方法を説く。
昨今数多のハラスメント対策本が刊行されているものの、ジェンダー・ハラスメント対策に特化した実用書は、日本ではおそらくこれが最初の書籍となる。
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トランスジェンダー入門 著者 周司あきら、高井ゆと里
出版 集英社
定価 960円
発行 2023年7月14日
- トランスジェンダーとはどのような人たちなのか。
性別を変えるには何をしなければならないのか。
トランスの人たちはどのような差別に苦しめられているのか。
そして、この社会には何が求められているのか。
これまで「LGBT」と一括りにされることが多かった「T=トランスジェンダー」について、さまざまなデータを用いて現状を明らかにすると共に、医療や法律をはじめその全体像をつかむことのできる、本邦初の入門書となる。
トランスジェンダーについて知りたい当事者およびその力になりたい人が、最初に手にしたい一冊。
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慣れろ、おちょくれ、踏み外せ
~性と身体をめぐるクィアな対話~著者 森山至貴、能町みね子
出版 朝日出版社
定価 1,800円
発行 2023年7月1日
- “みんな”でいたくない“みんな”のために
「LGBT」に分類して整理したら、終わりじゃない。
「わからない」と「わかる」、「マイノリティ」と「マジョリティ」を行き来しながら対話する、繊細で痛快なクィアの本。
ときに反抗的で、しなやかな態度は明日への希望に――。
性、恋愛、結婚、家族、子孫、幸福、身体、未来――
バラバラのままつながった壮大な「その他」たちが、すべての「普通」と「規範」を問い直す。
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シン・男がつらいよ
~右肩下がりの時代の男性受難~著者 奥田祥子
出版 朝日新聞出版
定価 850円
発行 2023年7月21日
- 「ガッツ」重視の就活に始まり、妻子の経済的支柱たることを課せられ、育休をとれば、出世ラインを外れれば、同僚らから蔑視される被抑圧性。「男らしさ」のジェンダー規範を具現化できず苦しむ男性が増えている。定年後も続く「男」の呪いから解き放たれ、誰もが生きやすい社会を、詳細ルポを通して考える。
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図解!ダイバーシティの教科書 著者 木下明子
出版 プレジデント社
定価 1,700円
発行 2023年1月30日 - 国を挙げて日本が進めてきた女性活躍。その結果、働く女性は増え、ライフイベントとの両立制度の手厚さはすでに世界トップレベルなのに、管理職比率は一向に上向かず、むしろ世界の流れから取り残されるばかり。日本企業の女性活躍施策や、ダイバーシティ施策の何が一番悪いのか?そして本当のダイバーシティ経営とは何なのか?
当時としては珍しい完全共稼ぎ家庭に育ち、自らも管理職になってから出産、そしてその後も育児をしながら昇進を重ねた、日本で唯一の働く女性向けビジネス教養誌『プレジデント ウーマン』編集長が、長年の取材や調査、そして自らの経験から見た、日本のダイバーシティの現況と問題点について、図解しながらリアルに語ります。
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「イクメン」を疑え! 著者 関口洋平
出版 集英社新書
定価 900円
発行 2023年4月17日 - その神話は いま、解体される――。
『クレイマー、クレイマー』などの人気映画にひそむ罠とは?
新進気鋭のアメリカ研究者が「イクメン」の文化的イメージを斬る!!
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日常のいたるところで濫用され、消費されている「イクメン」という表現。本書は、自身も子育て中のアメリカ研究者が「イクメン」という言葉そのものに疑義を抱くところから始まる。
日米の保育史と実情を比較するとともに、『クレイマー、クレイマー』や『幸せのちから』をはじめとした誰もが知る映画、雑誌、小説、ビジネス書など、「イクメン」がテーマの日米(英)作品の文化的イメージを分析。その言説が新自由主義と手を組んで「男性の育児」をあくまでビジネス的な観点から評価し、「女性の育児」と区別している事実に迫る。
2022年10月から改正育児・介護休業法により「産後パパ育休」が施行され、23年4月からは育児休業取得状況の公表が義務化。「イクメン」という言葉の流布から10年以上が経ち、再び注目されるキーワードになった今こそ、その意味を構造的に問いなおす。無批判に「イクメン」文化を受け入れてきた日本社会に対する、強烈なカウンターオピニオン!
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~ジェンダーから見るネット空間とメディア~著者 李美淑
小島慶子
治部れんげ
白河桃子
田中東子
浜田敬子
林香里
山本恵子
出版 亜紀書房
定価 1,700円
発行 2023年1月25日 - 〈ジャーナリスト、研究者、エッセイストらが、今のネット空間を徹底解説〉
炎上しない、人を傷つけない、無意識に差別しないため、どんな点に気をつければいいのか、SNSユーザーの基礎知識が満載!
生活になくてはならないスマホだけど、SNSではいつも誰かがケンカしているし、何か言ったら絡まれたりする。
「エコーチェンバー」「フィルターバブル」「アテンション・エコノミー」……。
ネット空間にはもともと人を孤立化させ、分断してしまう仕組みが組み込まれている。
──だけど私たちがスマホを手にして日は浅い。デジタルな時代は始まったばかりだ。
インターネットが広く使われるようになってから、まだたったの30年ほど。
現在主流のSNSの誕生やスマホの普及からは20年も経っていない。
私たちは今、デジタル人類史の旧石器時代を生きている。(本文より)
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男尊社会を生きていく昇進不安な女子たちへ 著者 下河辺 さやこ
出版 主婦の友社
定価 1,600円
発行 2022年9月28日 - 日テレ系バラエティ『それって⁉実際どうなの課』で「できる女」として注目の小学館「Domani元副編集長」下河辺さやこ(49歳)。現在は同社ユニバーサルメディア局で新規IPの立ち上げを担当し、ビューティープロジェクトのマネージャーとして活躍中。2020年に一橋大学大学院でMBAを取得し、MBAホルダーのOG会幹事をしていることから、企業幹部より「女性活躍推進」について意見を求められることも多い。そこで見えてくるのは、女性管理職をふやさなくてはと躍起になる政府や会社上層部とは裏腹な女性たちの「昇進ってコスパ悪いんじゃない?」というホンネ。出世しても待っているのは割の合わない現状。仕事は好きで続けたいけど、今のままの男尊社会では昇進しない方が結局幸せなのでは、と悩み、とまどい、一歩踏み出せない女性たちに向けて、現役ワーキングウーマンだからこその共感満載の「仕事で女性が幸せになる」方法を説く。
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トランスジェンダー問題
~議論は正義のために~著者 ショーン・フェイ
訳者 高井 ゆと里
解説 清水 晶子
出版 明石書店
定価 2,000円
発行 2022年9月30日 - トランス女性である著者が、トランス嫌悪的な社会で生きるトランスジェンダーの現実を幅広い調査や分析によって明らかにする。これまで自伝や研究書に偏っていたトランスジェンダーを扱った書籍の中で、事実に基づき社会変革に向けて開かれた議論を展開する画期的な一冊である。トランスジェンダーの実態を何ら顧みない、排除のための偏見に満ちた言説が拡大される中、日本における「トランスジェンダー問題」を考える上でも必読の書。
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男性中心企業の終焉 著者 浜田 敬子
出版 文藝春秋
定価 980円
発行 2022年10月20日 - 政府は2003年から、政治家や企業の経営層・管理職など指導的立場における女性の比率を30%にする「202030(にーまるにーまるさんまる)」という目標を掲げていたが、2020年になってもその目標は一向に達成されず、あっさりと達成時期は「2020年代のできるだけ早い時期に」と延期された。ジェンダーギャップが解消するどころか、日本企業に根強く残るのはなぜか?なぜ他国と比較して日本の女性登用はこれほどに進まないのか。グローバル企業を目指す中で、業界の中での生き残りをかけて、そしてコロナ禍でのリモートワーク普及の追い風を受けて――本気で変わり始めた日本型企業。
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なぜ理系に女性が少ないのか 著者 横山 広美
出版 幻冬舎
定価 940円
発行 2022年11月30日 - 大学・大学院など高等教育機関における理系分野の女性学生の割合は、OECD諸国で日本が最下位。女子生徒の理科・数学の成績は世界でもトップクラスなのに、なぜ理系を選択しないのか。そこには本人の意志以外の、何かほかの要因が働いているのではないか――緻密なデータ分析から明らかになったのは、「男女平等意識」の低さや「女性は知的でないほうがいい」という社会風土が「見えない壁」となって、女性の理系選択を阻んでいるという現実だった。日本の男女格差の一側面を浮彫りにして一石を投じる、注目の研究報告。
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新 火を産んだ母たち 著者 井出川 泰子
出版 海鳥社
定価 1,800円
発行 2021年12月10日 - 地の底から石炭を地上に運び出すという過酷な労働に明け暮れた人生を、時には歌を交え、突き抜けた明るさで語る筑豊の元女坑夫たち。死と隣り合わせの労働、炭住での暮らし、やりたい放題のスカブラ亭主……。聞き書きから浮かび上がる鍛え抜かれた彼女たちの開放的な精神。
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性的人身取引
~現代奴隷制というビジネスの内側~著者 シドハース・カーラ(著者)
山岡 万里子(訳者)
出版 明石書店
定価 4,000円
発行 2022年2月20日 - 世界各地の現場への潜入調査と被害者、支援者、加害者への聞き取りをもとに現代の性的人身取引産業の実態を追い、分析的に解説。さらに、性的人身取引産業のリスクと報酬の経済をいかに反転させるかなど、「現代の奴隷制」撲滅のための具体的な戦術を示す。
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HAVE PRIDE
~生きる! 愛する! LGBTQ+ の2300年の歴史~著者 ステラ・A・コールドウェル(著者)
櫛田 理絵(訳者)
出版 合同出版
定価 2,200円
発行 2022年9月7日 - LGBTQ+の人びとの権利獲得に向けた思いと行動、それを抑圧する社会の歴史をたどります。
●セクシュアリティを公表した有名人や運動の前線で闘った人びとの生き様、今を生きるLGBTQ+の若者からのポジティブなメッセージとともに、希望と勇気と誇り(プライド)を今につなげます。
●みんなも、ありのままの自分に誇り(プライド)を持とう。そして愛したい人を愛し、自由に生きる人たちの勇気をたたえよう。
レイトン・ウィリアムズ 俳優(本文・P.7より)
●自分にプライドを持って、好きな服着て、好きなメイクをして、好きな音楽聴いて、好きな国に住んで、好きな仕事をして、好きな人を好きになればいい。ありのままでいい。みんな1人じゃない!
Aisho Nakajima アーティスト(本文・P.127より)
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~安心して弱者になれる社会をつくりたい~
これからの時代を生きるあなたへ著者 上野 千鶴子
出版 主婦の友社
定価 1,360円
発行 2022年2月21日 - 「あなたは人生最後の日に何を語りますか」という問いに答えて各界の著名人が1度きりの特別講義をしてくれるNHKの人気番組「最後の講義」。本書は社会学者の上野千鶴子さんのテレビでは放送されなかった未放映部分を含む完全版をお届けします。上野さんの研究、実は「主婦」から始まりました。家事が不払い労働であること、家事、育児、介護、看護がすべて一人の女性の負担になっていること。お嫁さんがやっていた介護が仕事になっていったことなど、ずっと女性の幸せのために研究してこられた上野さんの女性学・ジェンダー学の問題点も歴史もわかります。時代の先頭を走り続け、私たちの生きやすい社会を作ってくれた先輩からのエールに胸が熱くなること間違いありません!
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差別は思いやりでは解決しない
~ジェンダーやLGBTQから考える~著者 神谷 悠一
出版 集英社
定価 820円
発行 2022年8月17日 - 思いやりを大事にする「良識的」な人が、差別をなくすことに後ろ向きである理由とは――。「ジェンダー平等」がSDGsの目標に掲げられる現在、大学では関連の授業に人気が集中し企業では研修が盛んに行われているテーマであるにもかかわらず、いまだ差別については「思いやりが大事」という心の問題として捉えられることが多い。なぜ差別は「思いやり」の問題に回収され、その先の議論に進めないのか? 女性差別と性的少数者差別をめぐる現状に目を向け、その構造を理解し、制度について考察。「思いやり」から脱して社会を変えていくために、いま必要な一冊。
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マチズモを削り取れ 著者 武田 砂鉄
出版 集英社
定価 1,600円
発行 2021年7月5日
- 路上、電車、学校、オフィス、トイレなど、日本の公共空間にはびこる〈マチズモ=男性優位主義〉の実態をライターが徹底調査!
ジェンダーギャップ指数、先進国でぶっちぎりの最下位――「関係ない」はもうありえない。
夜道を歩くことの恐怖、通学・通勤中の痴漢被害、発言権を奪われる不条理……最も身近な日常の場面から、変わらないこの国の「体質」をあぶり出す。